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きななちゃん
二の章 カラスノエンドウくん
その8
それでもっ!それでもっ!今度こそっ!っと思って、きななちゃんがエイッと息を吹き込んだその時、 とつぜんくわえていたカラスノエンドウのさやから、「ピーーーーーッ!」という音が鳴り響きました。
「やったね、きななちゃん! その音だよ。気にいってくれたかなあ?もっと色々練習すると高い音から低い音まで、1オクターブ半ぐらいかなぁ…、けっこう自由に出せるようになるんだよ。」と、大喜びのカラスノエンドウくんは、こうふんして早口で言いました。
きななちゃんは1オクターブってなんのことなんだかさっぱり分かりませんでしたが、それでも嬉しくって、「ありがとう!いっぱい練習してみるね!」と言って、また何回も「ピーーッ!」「ピーーッ!」っと笛を吹いてみました。
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