きななちゃん物語
きななちゃん
三の章 栗の精霊さんがやって来た(前編)
その1
それからしばらく走ると、大豆の神さまをお祭りしてある祠(ほこら)が見えてきました。
これもぜんざざじぃさんが言うには・・・、なんでもむか〜し昔に精霊の見える人さまたちが、大豆の精霊さんたちがここからよく現れたり消えたりしているのを見かけたことから、人さまはこの場所が大豆の神さまが住まわれる場所だと思って木造のミニハウスを作ってくださったんだそうです。それから時が経つにつれて、精霊の見える人さまはなぜか少なくなっていったそうなんですが、そのミニハウスは、人さまが大豆の神さまをおまつりし、大豆の豊作をお願いする祠ってことに変わっていったそうです。
でも、実際にはここに大豆の精霊さんたちが住んでいるわけではなくて、この場所は精霊さんたちだけが住む別の世界の入り口のようなところ。人さまの世界と精霊さんの世界のつなぎ目みたいになっているんですが、精霊さんたちは目印ができたから便利でラッキーと思って重宝しているんだとか・・・。
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